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◆エクソダス
20代の後半
ぼくは独立して自分の設計事務所を開設した。
暫くは嘱託で働きながら経験と修行を重ねていった。
仕事も多かったし収入もそれなりにあったけど
自分のオリジナルな設計をする機会がないことへの
停滞感と焦燥感が心のなかに膨らんできて
これまでやって来たことが、何だかつまらなく思えてきた。
そんなある日に訪れた志賀直哉の自邸(彼自身の設計という)は
ぼくに大きな感動と叱咤を与えてくれた。
何か特別なアイディアも演出もあるわけでもなく
建築家としては素人の手になるものなのに
それは紛れもなくしっかりと「設計された」ものだった。
そこにあるのは、家族への愛と大切にしたい時間と空間への
真摯な思いだった。
何も分かっていないし何も見えていない自分に気がついて愕然とした。
もっと広い世界を見るために、ぼくは外国に出ることにした。
6月に周囲の了解をとり、仕事の引渡しを済ませて
パスポートとエアーチケットを用意した。
チケットは、いつどこから帰るか分からなかったので片道にした。
そして、2ヵ月後の8月6日には飛行機に乗っていた。
行き先はコペンハーゲン。
これがぼくの放浪の始まりだった。
ぼくに大きな感動と叱咤を与えてくれた。
何か特別なアイディアも演出もあるわけでもなく
建築家としては素人の手になるものなのに
それは紛れもなくしっかりと「設計された」ものだった。
そこにあるのは、家族への愛と大切にしたい時間と空間への
真摯な思いだった。
何も分かっていないし何も見えていない自分に気がついて愕然とした。
もっと広い世界を見るために、ぼくは外国に出ることにした。
6月に周囲の了解をとり、仕事の引渡しを済ませて
パスポートとエアーチケットを用意した。
チケットは、いつどこから帰るか分からなかったので片道にした。
そして、2ヵ月後の8月6日には飛行機に乗っていた。
行き先はコペンハーゲン。
これがぼくの放浪の始まりだった。