cafe ICARUS

presented by susumulab

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12 07 12

新世界国際劇場








恵比須町で降りて3号階段を上がると
正面に通天閣が見えてくる
新世界 
ここには『どついたるねん』と『王将』の空気が
今もしっかりと漂っている

小綺麗になったアーケードを抜け
「シネマな夜」の仲間と通天閣の足元で待ち合わせ
先に来ていた貴地邦さんは目の前にいたが
カメレオンのようにこの環境に馴染んでいて暫く気付かなかった

もう一人の参加者三和子さんを待つ間に彼曰く
「新世界国際劇場ってどんな所か知ってんのん?」
「さっき見てきたけどちょっとヤバイんちゃうん?」
「女の人連れていかれへんで」
「三和子さんショック受けるで」

この時期『鉄の女』は既に大阪ではここしか上映してないし
この場所は「シネマな夜」の原点に繋がる聖地だし
おまけに通天閣100周年記念やし
多分面白いやん的ノリと勢いで誘ったんだけど
正直若干の不安はあった

そうこうするうちに「鉄の女」
じゃなかった三和子さん登場
いざ映画館へ向かう妖しい三人組であった

角を曲がってちょっと歩けば新世界国際劇場がドーン!

外観から既に強烈な異彩を放ち
辺りは一気に昭和の世界へワープ

入口の自動販売機でチケットを買う
地下ではポルノ映画を上映している
手描きのエロいポスターが侘しくていい ボストンを想い出す

中に入ると
当初の不安は何処へやら
三人はこの空間の虜になってしまった

ビール売ってないのが残念だ 誠に悔しい
待合いの椅子が劇場の使い古しなのがとてもいいぞ
やたらタバコ売っているのが面白い

興奮するのはまだ早い

紅い革張りの扉を開けたら
そこはニュー・シネマパラダイスの世界そのもの

座席の間隔は昔ながらの狭さと大きさ
床は途中から若干せり上がり気味
二階席も何か楽しそう
俄か仕立ての喫煙室があるのに
観客は普通に座席でタバコ吸っている
無法地帯だ

映画が始まった

何故か女子便所のサインが館内に煌煌としたまま
観客の99%はオッサンだが落ち着きがない
あっちに座ったりこっちに座ったり
勝手に躓いている人もいたりしてかなり自由だ
本編上映中であることなどおかまいなく
後の扉がぼんぼん開いて人が出入りする
その度に光が入ってくる 暫く開いたままのときもある
実に自由だ! 愉快だ! 痛快だ!

「映画に集中できるものならやってみろ」みたいな
この挑戦的で猥雑な雰囲気
いいんじゃないですか! 

親に連れられて行ったときのことを想い出します
昭和の映画館は多かれ少なかれこんな感じでした
多いときは
床に新聞紙敷いて観る人もいたもの
ブザーが鳴って暗くなる前のあのざわざわとした感じが
子ども心にワクワクして楽しかった

映画館の楽しさを再認識させられました


映画好きよ
行け 新世界国際劇場へ!

posted susumu
12:50 AM | comment(7)

02 07 12

四国うどん 大介

梅雨の中日か、晴れ渡った空に夏の陽射しが照りつける
こんな日は、「大介」に行って
熱~いきざみうどんにたまご掛け白ご飯でガッツリ汗をかくのがサイコー
と思い谷町三丁目の交差点を渡ったのだが

あれ?

いつもの提灯、いつもの暖簾がない
というより
ちがう提灯が掛かって違うひとが掃除しているではないか


四国うどん「大介」のきざみうどんは逸品だった

いりこだしを効かせた切れの良い汁に
シコシコの麺と細く刻んだ揚げ豆腐が
絶妙のバランスだった

他でも食べてみたが「大介」のきざみうどんは無敵だった

すっかり嵌って殆ど毎日のように通った時期があったが
(ぼくのようなコアなきざみうどんファンは他にもおられたらしい)
高血圧を咎められててんや物を控えるようになってからは
行くのは1ヶ月に1回程度になってしまった

昨年、「20周年です」といって10%割引券をいただいたとき
彼らの顔を見て、しんみり
「大将もお兄ちゃんも奥さんも老けたなあ」って言ったら
「あんたもですやんか」
なんて言って笑っていたのに
こんな日が来てしまった

ああ、あの切れのいいきざみうどんはもうない

posted susumu
05:12 PM | comment(2)