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◆迷宮の遺跡 クノッソス宮殿
今想うと夢のような時間だった。
小さい頃に読んだギリシャ神話に出てくる「迷宮」の話は
ミノタウロスの存在と共にとても印象的だったし
図鑑に載っている宮殿の透視図も、わくわくしながら眺めた記憶がある。
その憧れの場所にぼくはいた。
地中海に降り注ぐ白い太陽の光と真っ青な空の下
訪問者は殆どぼくひとりだったみたいで
話し声も聞こえずなんだか本当に迷いそうな気がした。
時間を忘れて彷徨ったあと
オリーブ畑の小山に登って描いたのがこの一枚。
何故か色を付けたくなくてそのままにした。
スケッチを描いている間に目の前の山道を
ロバの牽く荷車に乗った老人がゆったりと通り過ぎていった。
ICARUS の原風景なんだなあ。
posted:susumu060206
コメント
前にも言ったことがあるが、森田氏の作品には、数学的視点が、感じられる。
例えばエッシャーのような。
図面のようにも見える。
理数的情緒とでも言えるだろうか。
偶然にも薄く縦に入った罫線が予想外の効果を発揮し、暦のようでもあり、宇宙を航海する海図のようでもある。
過去と現在そして未来を、自在に行き来する、森田氏の独壇場である。
posted: Hiroshi Iwamoto March 15, 2006 07:06 PM