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◆バットマン・ビギンズ

バットマン ビギンズ






クリストファー・ノーラン監督の映画はこちらが最初だった。
彼は、この一本でバットマンを根底から変えてしまった。

それまで描かれてきたものは
アメリカン・コミック・ヒーローとそのTV化のテイストを踏まえた
映画化の範疇を出ないものであったが
クリストファー・ノーランはバットマンを生身の人間として
受け止めて真正面から描くことを徹底する。

例えば、何故バットマンなのかを幼年期のトラウマと重ねて丁寧に描く
バットマンカーもTVシリーズで人気の漫画チックなスタイルを踏襲しない。
バットマンの翼の現実性さえ説明しようとする。

その結果、架空であるはずのヒーローのリアリティーが増し
周辺の人物の描写も俄然立体感を帯びてくる
特にヒールの存在、ラール・アズ・グールが
ハリウッドの勧善懲悪的な型に嵌った「悪」ではない点が大きい
彼の配下であるスケアクロウも含め
ヒールもまた人間離れした能力を持っていない
生身の人間であることが返って恐い。

音楽は『グラデュエーター』、『ラスト・サムライ』のハンス・ジマー
重層的なメロディーが映像世界にピッタリとマッチしている。

今夏には
クリストファー・ノーランとクリスチャン・ベールの
『バットマン・ビギンズ』コンビによる最新作
『The Dark Knight』が公開される。

ジョーカーは一体どんなふうに描かれるのか、
今から待ち遠しい。

posted:susumu310108

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